フリーズソレイユ

brise-soleil。元来は、「日除け」の意。今日では、日照調整の手段としてを建築化したものを指す。ル・コルビュジェ が積極的に作品に用いた。「ルーバー」はその部材名称。

エブラズマン

ēbrasement。基本、壁構造であるロマネスク建築の窓の技法のことで、小さなスリット窓の内部に隅切りを施し、光を取り入れやすくしている。斜めにカットされた面が反射板の働きをし、室内の奥にまで拡散光が届くよう工夫されている。

アーキヴォールト

archivolt。飾り迫縁(せりぶち)アーチの前面ないし内面の繰型(モールディング)のこと。特に、中世の教会堂では、正面扉口のアーキヴォールトは彫刻で豊かに飾られる。

ベイ・ウィンドウ

bay window。張出し窓。長方形や多角形をなして壁面から突出して、数階通しで設けられる。弓形の場合は「ボウ・ウィンドウ」上階のみに設けられている場合は「オーリエル・ウィンドウ」と呼ぶ。

ドーマー窓

dormer window。屋根窓。西洋住宅において、屋根裏部屋に採光するために屋根面に設けられた窓で、一般に切妻の小屋根と矩形の開口部を持つ。ときには、円形屋根と「牛眼窓」を組合す例もある。

クリアストーリー

clerestorey window。高窓。明層。元は、教会堂において、「身廊」の壁の最上部に設けられる窓の列のことを指すが、一般建築においても同様の方式による採光窓の部分もそのように呼ぶ。機能的にはハイサイドライトのことである。

オクルス

oculus。眼窓、円窓と訳す。ラテン語の「目」の意。ローマのパンテオンのドゥーモ頂部にある、円形の開口部もオクルスと呼ぶ。
また、16世紀以降、古典建築の特徴である円形窓は、仏語のoeil de boeuf(牛の眼)という名称で呼ばれることが多くなった。17世紀、フランスの古典建築では「ドーマー」にオクルス(円形窓)を設置することが流行する。

トレーサリー

tracery。ゴシック建築において、窓面を細分化する装飾的な組子部材、その手法のこと。

薔薇窓

rose window。丸窓の一形態。その「トレーサリー」が薔薇の花のように造られていることから付けられた名称。特に12~13世紀のゴシック教会堂では、西正面の身廊及び南北の袖廊の正面に、象徴的なステンドグラスの丸窓が配された。
また、同種の丸窓であるが、中心から放射状に組子(トレーサリー)が走り、車輪のようなデザインを示したものもあり、それを「車輪窓」とも呼ぶ。