バシリカ

(ばしりか)
部位・室名
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basilica。古代ローマ時代に、裁判や商取引などのために用いられた公共建築物。通常は細長い矩形の平面を持つ建物で、内部は列柱によって三つの廊下状の空間に分割される。最も奥の、しばしば半円形に突出した部分は「アプス」という。また、前記の形式が移されたキリスト教会堂もバシリカと呼ばれる。
通常、会堂の前面に柱廊で囲まれた「アトリウム」が設けられ、それと本堂との間には「ナルテックス」が挿入される。会堂内部は、列柱によって中央の「身廊」と両側の「側廊」とに分割され、柱の上部は水平の「アーキトレーブ」または「アーチ」で連結される。その上部には、「身廊」の天井の高さと「側廊」のそれとの差を利用して採光用の「クリアストーリー」が設けられる。そして内陣部の奥には、半円形の「アプス」を張り出す。この形式は欧州の教会堂の一形式として長く保持される。