岩元禄

(いわもとろく、1893~1922)
建築家
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歴史主義から離れ、建築の芸術性を追求した大正期の建築家。鹿児島県生まれ。東京帝国大学工科大学建築学科卒後、逓信省に入省。(大工上がりで逓信省に在籍した 山口文象 は、岩元から大きな影響を受けたといわれる)後に母校の助教授(建築意匠論)に就任するも病を得、翌年に死去。唯一現存する作品は、京都中央電話局西陣分局(重文、現NTT西陣別館)である。余談であるが、兄の岩元禎は、一高の独語教師であり、夏目漱石の「三四郎」に登場する「偉大なる暗闇」こと広田先生のモデルといわれている。