擬洋風建築

(ぎようふうけんちく)
西洋建築の様式・思潮
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幕末から明治時代初期の我が国において、主として近世以来の技術を身に付けた大工棟梁によって「見よう見まね」で設計施工された建築を指す。従来の和様をベースとした建築に、西洋建築の特徴的意匠や、時には中華風の要素などを混合し、庶民に文明開化の息吹を伝えようとして各地で建設された。
明治維新以降、迎賓館や造幣局など主要な施設は、洋式建築としてお雇い外国人の手によって設計監理されたが、その他の官庁舎や地方の施設は、地域の大工棟梁らの手に委ねられた。国宝としては、大浦天主堂(長崎)、重要文化財としては、豊平館(北海道)、旧開智学校校舎(長野)、旧済生館本館(山形)などが挙げられる。また近年、登録有形文化財の登録の数が増えつつあることも付け加えておく。