テッセラ

tessera。建築物の床や壁面或いは工芸品の装飾のために施されるモザイク(mosaic)制作において、漆喰の中に埋め込まれるサイコロ状の小片のこと。一辺が数ミリから30ミリほどで、大理石・貴石・ガラスなどから生産される。

スパニッシュ瓦

spanish roof tile。S字形状の断面を持つ洋瓦の一種で、粘土の生地そのままを焼成した色であるため、一つとして同じ色がないのが特徴であり、また魅力である。

スクラッチタイル

scratch tile。タイルの表面を櫛引のし、平行の溝をつくり、それを焼成した粘土タイルのこと。F.L.ライトが、帝国ホテル(1890)に用いたことが良く知られている。

芋目地

straight joint。タイル張りや 煉瓦積 みなどの目地において、上下2段以上連続した目地のこと。
規則正しく伸びる芋の根に似ていることが由来とされている。水平・垂直方向の目地が一直線になる積み方だが、水平方向は問題はないが、垂直方向が一直線だと強度が低くなるため、建築においては避けられる積み方といえる。

馬乗り目地

breaking joint。タイル張りや 煉瓦積 みなどの目地において、上下2段以上連続した目地のこと。
真馬踏み目地と片馬踏み目地(破れ目地)とがある。

煉瓦積

brick masonry。煉瓦を用いて、壁や塀を構築すること。4種類の積み方がある。
①、煉瓦の長手だけの段と、小口だけの段を一段おきに積む方式を「イギリス積」という。②、一段に煉瓦の長手と小口を交互に積む方式を「フランス積」という。③、煉瓦の小口のみを千鳥(馬乗り)に積む方式を「ドイツ積」という。④、一般的に「長手積み」ともいわれ、煉瓦の長手のみを千鳥(馬乗り)に積む方式。

竜山石

兵庫県高砂市辺りに産する、流紋岩質溶結凝灰岩で、加工に適した強度と粘りを有し、耐火性にも優れている。その色合いから、青竜石、黄竜石及び赤竜石(稀少)がある。古くは、仁徳天皇陵の石棺や平城宮の礎石、近現代では、国会議事堂、旧造幣寮貨幣鋳造所、旧住友銀行大阪本店ビルなどに用いられている。

大谷石

宇都宮市大谷辺りに産する、石英粗面岩質凝灰岩で、淡緑褐色で多孔質、決して良質とはいえないが、軟石で加工がしやすく安価である。また、外観に比して雨水に耐え耐火性に優れる。塀・石垣・内装材などに用いられる。F.L,ライトが、帝国ホテル(1890)に用いたことが良く知られている。

トラバーチン

travertine。あたかも虫に浸食されかのような小さな孔状の傷を有する、淡褐色或いは茶褐色の大理石。その多孔質に趣があるため装飾用として用いる。「石灰華」ともいう。

ルネット

仏/lunette。アーチの土台となっている柱の上に水平の「コーニス」を差し渡したとき、その上部のアーチとの間にできる半円形の部分のことをルネット(月形)と呼ぶ。そのルネットが採光用の窓となっている場合、「弦月窓(half-moon window)」或いは「扇窓(fanlight)」と呼ぶ。