dripstone, weather moulding。雨押え石。アーチ・窓・出入口の上部に雨水を避けるために設けられる モールディング。
馬蹄形アーチ
horseshoe arch。馬蹄の形をしたアーチ。半円アーチ の変形で、4分の3円を基本とするもの。丸型馬蹄形や尖り馬蹄形もある。
テューダーアーチ
tudor arch。「尖頭」と「オジー」の中間のアーチ。つぶれた形の扁平な「尖頭アーチ」ともいえる。
オジーアーチ
ogee arch。ゴシック後期及びイスラム建築において、凸状の曲線と凹状の曲線の組合せによる、玉葱形のアーチ
ランセットアーチ
lancet arch。「鋭尖アーチ」ともいう。ゴシック建築の 尖頭アーチ の一種で、アーチを構成する円弧の半径がスパンより長いものをいう。すなわち、柱の間隔の違いに関わらず、アーチの頂点の高さを揃えることが可能となった。
尖頭アーチ
pointed arch。「尖りアーチ」ともいう。ゴシック建築の特徴の一つ。スパンの長さに等しい半径を持つ二つの円弧を組み合わせて尖頭形にしたアーチのこと。これも、柱の間隔が異なると、アーチの頂部の高さは揃わない。
半円アーチ
semi-circular arch。ロマネスク建築の特徴の一つ。半円形のアーチであることの必然として、柱の間隔によってサイズが決まり、異なる間隔の場合は、アーチの頂部の高さが揃わないという不都合が生ずることになる。ゴシック様式 を経て、ルネサンス様式 では復活する。
デンティル
dentil。歯飾り。ギリシャ・ローマ建築の「コーニス」に見られる小さな直方体の連続装飾のこと。その形の歯が並んだように見えることから名付けられた。語源はラテン語のdensで歯を意味する。
ハンマービーム
hammer beam。室内において、壁の上端から突出した片持ち梁を挺出させ、その上に立つアーチ材で棟木や梁を支えるという小屋組のこと。
柱のない広い空間をつくるための英国ゴシック建築に見られる木造トラスである。ウィンチェスター大聖堂(1290)や19世紀初頭のウェストミンスター・ホールが有名である。
ゴールデン・ラティオ
golden ratio。黄金比。1:1.618033。線分ABを点Cで内分し、AC:BC=AB:ACとなるようにしたとき、ACとBCの比を黄金比という。
最も簡単な作図方法は次の通りである。①正方形abcdを描く。②辺bcの中点oを取る。③中心をoとし、d(a)を通る円を描き、辺bcの延長との交点をeとし、adの延長線とeの垂線の交点をfとする。④長方形abefを描く。➄ab:beは黄金比となる。(長方形abefは黄金比長方形)正五角形の辺と対角線の長さの比は黄金比になり、また2辺の長さが黄金比の長方形から短い方を1辺とする正方形を切り取ると、残りの長方形の2辺の長さもまた黄金比となる。その神秘さや安定感から、古くから造形美を得るためによく採用されてきた。また人体の各部の寸法的比率がこれに近似するので、建築のように人体寸法に関連の深い分野では、特に実用的な意味でも重視されてきた。モデュール的な発想がそれである。