金堂

(こんどう)

日本最古の「金堂」は、聖徳宗・総本山「法隆寺」のそれで、日本最大は、華厳宗・大本山「東大寺」の「大仏殿」(正式には「金堂」と称する)である。
法相宗・大本山「興福寺」には、この度「中金堂」と「東金堂」
が揃った。同大本山「薬師寺」には本尊・薬師三尊像を祀る「金堂」の他、聖観音像を祀る「東院堂」がある。
律宗・総本山「唐招提寺」にも「金堂」の他、鑑真和上像を祀る「御影堂(みえいどう)」がある。
空海がもたらした「真言宗系」のほとんどは「金堂」と称する。「高野山真言宗」・「真言宗醍醐寺派」・「東寺真言宗」・「真言宗御室派」・「真言宗智山派」「などがそうである。例外があり、「真言宗豊山派」の総本山「長谷寺」や「真言律宗」の総本山「西大寺」の場合は「本堂」と呼ぶ。また、「真言宗室生寺派」の総本山「室生寺」には、本尊釈迦如来を祀る「金堂」と、本尊如意輪観音を祀る「本堂(灌頂堂/かんじょうどう)」両方がある。さらに、「真言宗泉涌寺派」の総本山「泉涌寺」の場合、宋風を尊び「仏殿」と称する。
最長がもたらした「天台宗系」のほとんどは「本堂」とするが、ただ「天台宗山門派」の総本山「延暦寺」は特殊で、本尊の薬師如来を祀る「根本中堂」と呼ぶ。
法然の起こした「浄土宗」の総本山「知恩院」には、本尊である法然上人像を祀る「本堂(御影堂/みえいどう)」と、本尊である阿弥陀仏を祀る「阿弥陀堂」がある。
親鸞の起こした「浄土真宗」の本山「西本願寺」の場合は、本尊の阿弥陀如来が「阿弥陀堂」に祀られ、「御影堂(ごえいどう)」が附される。
禅宗寺院では、基本、本尊は釈迦三尊(釈迦如来と脇侍の大迦葉と阿難陀)で「仏殿」と称し、「塔頭方丈」を「本堂」と呼ぶことがある。
以上のように、時代により、または宗派により、本尊を安置する堂宇の呼び方には、さまざまな違いがあることに気付いていただきたい。