軒唐破風

(のきからはふ)

室町時代の大阪の神社建築には、「軒唐破風」を持ったものが何故か多い。「意賀美(おがみ)神社本殿」「錦織(にしごうり)神社本殿」「多治速比売(たじはやひめ)神社本殿」そして「観心寺訶梨帝母(かりていも)天堂」などがある。
「訶梨帝母天堂」を紹介しておく。現本殿は、天文18年の再建である。一間社春日造、檜皮葺で「前庇」正面の柱間を広くとったために、「軒唐破風」は、幅を狭め柱間内に納めている。「前庇」の柱上の「連三ツ斗」と連結し、虹梁上に配した「枠肘木」で「菖蒲桁」受けている。尚、この「枠肘木」には「手挟」を組み込んでいて、「前庇」の柱上組物と「母屋柱」は「海老虹梁」で連絡している。「前庇」の虹梁上に「蟇股」、その上方の桁上に「笈形付大瓶束」、そして「母屋」正面の「中備」の「蟇股」など彫刻装飾を集中して、正面性を強調している。
因みに、有名な、石上(いそのかみ)神社の摂社である「出雲健雄(いずもたけお)神社拝殿(国宝)」は、「軒唐破風」に似てはいるが、厳密にいって形式上そうではない。