昭和4年(1929)の竣工で、商店街のアーケードに北面して、鉄筋コンクリート2階の店舗と、その奥に木造平屋の住居が接続する。正面中央西寄りに店舗入口、東端に住居の通り土間への戸口を開き、小庇を付ける。正面は、柱形で4分割し、2階に2つずつ配したアーチ形の窓枠が外観を特徴づける。
当建物は大阪市の旧平野寺内町にあるが、この地は中世末から堺と並ぶ自治都市として栄え、江戸期の町屋が点在して残り、歴史を感じる場所である。町内に15箇所ある「平野町ぐるみ博物館」の「新聞屋さん博物館」を横に設けている。近代の平野を体感できる建物として貴重。 |