大阪府立四條畷高等学校本館
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南側東西棟
南側東西棟
教室・廊下の凹凸をなくし、柱を3階まで外部に露出、真壁造り風とし、建設当時は、見付けの細い黒塗りのスチールサッシすべり出しの縦長窓(現在はアルミサッシ引違に改修)で垂直の線を多用し立体感を出すとともに、高さを強調していた。塔屋部分には、アクセントとなるアーチ状の窓が設けられている。
玄関外部 車寄せ部分
玄関外部 車寄せ部分
玄関内・外部の壁面はイギリス製のタイルが貼られていたが、改修工事で新たに焼き直したものを使用。アプローチもバリアフリーに改修、床の一尺角の花崗岩は再利用されている。丸窓の下の半円形の鉄格子は、体育を裸足で行っていた時代の足洗い場の名残である。今はもう機能しないが、ペダルを踏むと水が出る仕組みだった。
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北側東西棟から見る南北棟2E廊下
北側東西棟から見る南北棟2E廊下
天井の梁や間仕切壁のアーチの形状とともに、階段の手摺壁や笠木部分にも曲線が用いられ、外部の直線的なイメージに対して、内部は優美さを感じさせる。階段から手前が一期工事部分である。平成の改修工事で、2階・3階の床が配線・配管のためかさ上げされたので、その分、建設当時よりも天井高さが低くなっている。
吹抜天井の美術教室
吹抜天井の美術教室
一期工事で完成した美術教室は2階北西にあり、3階部分を吹抜天井としている。北側の開口を大きくとり、安定した光を取り入れている。美術アトリエを強く意識した設計であり、一部の専門課程を除いて、この空間の豊かさは当時ではほとんど例を見ないものだったと思われる。桜の時期は窓が花におおわれて美しい。
北側東西棟 2階東端の教室
北側東西棟 2階東端の教室
教室の大きさは、4間X5間を基本にしている。室内は石膏プラスター仕上げとし、スラブや梁型に直接塗り上げていた。梁は柱の付け根でハンチを大きくとっている。改修工事で床をかさ上げしたため、窓下端が低くなっている。東側の窓からは、飯盛山が見える。
本館の全景 (正面に写るのは南北棟)
本館の全景 (正面に写るのは南北棟)
機能性・合理性・実用性を追求しつつも、地域の教育を担う学校建築としての威厳性・重厚性・象徴性を備えた意匠である。柱を3階まで外壁に露出させ、最上部のパラペットを幅広く帯状にとり、壁面よりもせり出して水平方向の広がりを強調している。玄関に大きな丸窓をつけ、車寄せの柱は円柱とし、アクセントをつけている。
南側東西棟
南側東西棟
教室・廊下の凹凸をなくし、柱を3階まで外部に露出、真壁造り風とし、建設当時は、見付けの細い黒塗りのスチールサッシすべり出しの縦長窓(現在はアルミサッシ引違に改修)で垂直の線を多用し立体感を出すとともに、高さを強調していた。塔屋部分には、アクセントとなるアーチ状の窓が設けられている。
玄関外部 車寄せ部分
玄関外部 車寄せ部分
玄関内・外部の壁面はイギリス製のタイルが貼られていたが、改修工事で新たに焼き直したものを使用。アプローチもバリアフリーに改修、床の一尺角の花崗岩は再利用されている。丸窓の下の半円形の鉄格子は、体育を裸足で行っていた時代の足洗い場の名残である。今はもう機能しないが、ペダルを踏むと水が出る仕組みだった。
玄関内部
玄関内部
丸窓はアルミサッシに改修されたが、玄関の枠とチーク材の扉、床のタイルと上り框、廊下の床の真鍮目地を埋め込んだ人造石研出は建設当時のままである。丸窓と玄関から飯盛山が望めるように設計されている。欄間のガラスと、奥2枚の扉の4隅が面取りされた厚板ガラスも建設当時のものである。
玄関から見る南側東西棟1F廊下
北側東西棟から見る南北棟2E廊下
北側東西棟から見る南北棟2E廊下
天井の梁や間仕切壁のアーチの形状とともに、階段の手摺壁や笠木部分にも曲線が用いられ、外部の直線的なイメージに対して、内部は優美さを感じさせる。階段から手前が一期工事部分である。平成の改修工事で、2階・3階の床が配線・配管のためかさ上げされたので、その分、建設当時よりも天井高さが低くなっている。
吹抜天井の美術教室
吹抜天井の美術教室
一期工事で完成した美術教室は2階北西にあり、3階部分を吹抜天井としている。北側の開口を大きくとり、安定した光を取り入れている。美術アトリエを強く意識した設計であり、一部の専門課程を除いて、この空間の豊かさは当時ではほとんど例を見ないものだったと思われる。桜の時期は窓が花におおわれて美しい。
北側東西棟 2階東端の教室
北側東西棟 2階東端の教室
教室の大きさは、4間X5間を基本にしている。室内は石膏プラスター仕上げとし、スラブや梁型に直接塗り上げていた。梁は柱の付け根でハンチを大きくとっている。改修工事で床をかさ上げしたため、窓下端が低くなっている。東側の窓からは、飯盛山が見える。
玄関前の日本庭園から南北棟を見る。
玄関前の日本庭園から南北棟を見る。
緑豊かな庭園から南北棟を見る。右手は北側東西棟。本館の計画時には府の財政難の状況下であったために、結果としてコンクリートの単純さをそのまま形にし、機能と構造が素直に外観に表現された建築となった。
名称 大阪府立四條畷高等学校本館/おおさかふりつしじょうなわてこうとうがっこうほんかん 所在地 大阪府四條畷市雁屋北町 TEL/FAX HP http://www.osaka-c.ed.jp/shijonawate/ E-mail 建築年代 昭和9~11年 / 1934-1936年 建物種別 学校 構造 鉄筋コンクリート造3階建 概要説明 明治36年、小楠公ゆかりの地に、前身の大阪府立四條畷中学校が開校。本館は、昭和9年9月の室戸台風で講堂の倒壊や校舎の破損後,大阪府営繕課の設計により,昭和9年から11年にかけて2期に分けて建設。鉄筋コンクリート造の白亜3層の校舎は府下屈指のものであった。戦時中には陸軍造兵廠によりタールで迷彩が施された。白に再塗装されたのは、昭和28年になってからである。平成14年から16年に改修工事がなされた。 本館は片廊下の__| ̄型で、一期工事の長さ40Mの北側東西棟、2期工事の長さ30Mの南北棟と長さ83Mの南側東西棟からなる。 柱形を露わにした整然とした立面,玄関廻りの庇,円柱 や丸窓の意匠,室内廊下のアーチ状梁形などに特色がある。「質実堅牢」を旨としたモダニズム色の強い昭和初期学校建築の好事例。
文化財種別 国登録有形文化財 イベントリンク 見学 見学不可 備考 
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